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日高便り

2013年2月25日

日高地区 最新種牡馬事情

ディープとダート系に人気集中

北海道事務所・遠藤 幹

 北海道は真冬の厳しい寒さが続いているが、2月に入って確実に日照時間が長くなり、晴れていれば、昼近くの日差しにはかなり温かみも感じられるようになった。とねっ仔出生の便りもちらほら聞かれ、ブリーダーズスタリオンステーションでも、2月6日に今シーズン最初の種付けが行われた。確実に春は近づいているのだ。
 昨年の軽種馬市場は、総売上額、平均価格、売却率のいずれの指標も2011年と比較し上昇した。生産者の皆さんの懐もそれなりに潤ったからだろうか、年の瀬にかけて2013年の種付権利の申込が例年以上に相次いだ。社台スタリオンの人気種牡馬やステイゴールドをはじめとするトップ種牡馬に注文が集中したのはいうまでもないが、2013年のトレンドともいうべき特徴的な種付権利の動きも見受けられた。そのトレンドは現在も確実に続いているように感じるのだが、以下、それらの動きをレポートしてみたい。
■ディープインパクト効果
 2012年のチャンピオンサイアーはご存じディープインパクトであったが、今年度の種付料1500万円(前払・不受胎時返金条件)は、日高の大多数の生産者がおいそれと申し込める金額ではない。ただし社台グループをはじめ、大手馬主や大手牧場を中心とした申込も多数あって、種付条件の打ち出し(11月下旬)から早々に満口となった。
 一方、日高の中小の生産者がこぞって申し込んだのは、ディープインパクト産駒のディープブリランテ、そしてトーセンホマレボシである。両馬とも残念ながら脚部不安で早めの種牡馬入りを余儀なくされたため、結果として種付料も割安な価格で設定されたのだが、日高の生産者には逆にそれが救いの神となった。
 2012年のダービー馬ディープブリランテは120万円(受胎条件)の設定種付料で、お買い得価格といった印象を私自身持ったのだが、同様に感じた生産者からの申込が殺到し、12月中旬には満口となってしまった。ダービー3着馬、トーセンホマレボシは父ディープインパクト、兄はトーセンジョーダンという良血馬。種付料はさらにお手頃な50万円(受胎条件)であり、こちらの種付申込も異例の出足の速さで、順調に申込件数を積み重ねている。2月下旬の種牡馬展示会では多くの生産者にお披露目することとなるが、馬体の素晴らしさは特筆ものであり、種付申込がさらに増大しそうな雰囲気がある。最近レックススタッドにディープインパクト産駒として種牡馬第3号になるキモンノカシワがスタッドインした。本馬は未出走馬ではあるが、ディープ効果で人気を集めるかもしれない。
■ダート種牡馬に産地は注目
 これは今年に限ったトレンドというわけではないのだが、この数年、日高の中小生産者が好む種牡馬に新進のダート種牡馬がある。ヴァーミリアン、カジノドライヴ、カネヒキリなどがそうだ。これら種牡馬の産駒は競走年齢に達していないので種牡馬としての能力は未知数なのだが、種付料が50?60万円(受胎条件)と手頃であるうえ、現役時代はダート界のトップホースでもあったので、産駒が大化けする可能性もありうる。
 仮にこれら種牡馬の生産馬が思うように販売できなくとも、道営競馬をはじめとした地方競馬において、生産者名義で競走馬として使うには、生産原価も高くなく、かつダート血統でもあって、使いやすいという思惑も働くのだろう。今後もかなりの人気を集めそうで、すでにヴァーミリアンの申込受付は終了した模様だ。
 今年供用開始となる新種牡馬にも、スマートファルコン、トランセンド、フリオーソといったダート界のトップホースがおり、それぞれ相当数の種付をこなすことになるだろう。
 そのほか「苦戦する日高地区の輸入種牡馬シンジケート」、「ルーラーシップ申込殺到に見えるポスト・サンデーサイレンス種牡馬の人気」といった新潮流も見え隠れし始めている。
 資本力のない中小生産者は、いかに先の時代を予想し、高額出費となる種付料を抑えながら成功の果実を掴み取りたいという気持ちで種牡馬選定を行っているのだが、果たして結果はどうなるか、数年後には明らかになるだろう。





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