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日高便り

2013年6月21日

日高町でお見合い番組

ロケ地はシンボル・門別競馬場

北海道事務所・遠藤 幹

 4月から札幌市で暮らしている高校生の娘から、先日こんな電話が妻にあった。
 「クラスの子のほとんどが日高町ってどこにあるか知らないんだよ。少しわかる子でも、山しかないところでしょ、だって」
 私の住む日高町は、旧門別町(浜日高)と旧日高町(山日高)とが、いわゆる平成の大合併で誕生した行政区域である。旧日高町は面積の9割以上が山林で、この町を知っていたクラスメートは、旧日高町は知っていても、太平洋に面し漁業と軽種馬など畜産業をメインとする旧門別町の存在は頭になかったようだ。そんなにここは無名なのかと少々がっかりしてしまった。
 その日高町は、ご他聞にもれず猛烈な勢いで過疎化が進行している。市街地の富川地区では個人商店が次々と廃業し、スーパー2軒、ドラッグストア、ホームセンター、コンビニぐらいしか店がないといっても過言ではない。今年に入って老舗木材会社2社が相次いで倒産し、軽種馬産業もかつての勢いがなくすっかり寂れた感がある。
 この「無名で過疎化の進む」日高町が、この夏少しは全国的に有名になり活気づきそうだ。民放のお見合い番組のロケが日高町で行われることになって先日テレビで日高町在住の独身男性24名が紹介され、6月22日と23日に大々的に撮影が行われることが決まったのだ。顔見知りがたくさんテレビに登場するわけだから、町内では至るところでそのことが話題となり、盛り上がっているのである。
 そのロケ地のひとつとして、北海道でも札幌市、函館市、帯広市、それに日高町にしかない施設が利用される。それは道営競馬の本拠地「門別競馬場」だ。日高町のシンボリックな存在である門別競馬場は、大井、盛岡と並ぶ地方競馬最大級の1周1600メートルのダートコースを擁し、こぢんまりではあるが個性的な旧スタンドと新スタンド(愛称ポラリスドーム)がある。
 旧スタンドは前面がガラス張りなので寒い時期でもスタンド内は暖かく、年配のファンがじっくりレースを観戦するのに適している。新スタンドは「JBCビジョン」と呼ばれる大型ディスプレイでレースを楽しむのも良し、外の観覧席でライブ感を楽しむのも良し、若いファンやカップル、家族連れが目立っている。屋台が出店することも多い前庭には、名物のバケツ・ジンギスカンが楽しめるテーブル席が多数あり、夏はジンギスカンを頬張り、ビールを飲みながら競馬観戦をする職場や友人連れのグループも多い。
 門別競馬場での撮影では、町民1000人を動員して番組を華やかに演出したいと呼びかけられている。せっかくの機会だから、日高町、そして競馬産業のPRになってほしいと思う。
 今シーズンの道営競馬の売れ行きも好調で、今のところ発売計画を上回る数字で推移している。6月5日現在、開催14日間の発売総額は23億1210万円を記録し、計画額より1億 4500万円余り多いのだ(対計画比106・7%)。今回のテレビ放送が日高町と門別競馬場のイメージアップにつながれば、間接的に集客や売り上げに好影響を及ぼすかもしれない。
 実は10数年前、静内町(現新ひだか町静内)でお見合い番組が放映され、その番組が縁で結婚した牧場主がいる。先日、ブリーダーズスタリオンステーションに種付のため彼が来場した折、その昔話に花が咲いた。
 「放送から5年ぐらいは、静内への観光客の入り込みも多くて、やっぱりテレビってすごいと思ったよ」と牧場主のSさん。
 「農業青年に出演者を限るといったテレビ局サイドの希望があって、男性参加者を集めるのが大変だったんだ。馬屋さんは出たがらないしね」とSさんは続けたが、今回も日高町の男性参加者を集めるために、それに似た苦労があったらしい。
 「今も昔も馬屋はシャイなのか?」と思っていたら、1回目のテレビ収録を終えて、馬屋さんをはじめ出演する男性陣は、この機会に何とか花嫁を見つけようと気合十分だという。札幌でスーツを作ったり、女性陣が自宅を訪問するのに備えて夕食の計画を練ったり、自宅を大掃除したりと、準備に余念がないそうだ。ぜひとも皆さんの努力と熱意が実ってハッピーなニュースが町中にあふれ、日高町が元気になってほしいものだ。





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