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日高便り

2019年4月25日

ホッカイドウ競馬の開幕に寄せて

北海道事務所 遠藤 幹

 4月17日にホッカイドウ競馬が開幕する。
 昨年、ダートグレード競走「北海道2歳優駿(Jpn3)」で、決勝審判員が1着馬と2着馬の着順を見誤り、誤った着順を発表してしまうという誤審を起こし、大きな問題となった。この間主催者は、関係者への補償やファンへの払い戻しを速やかに行い、再発防止のために新たな審判体制を作り、職員の研修や施設面での改善などを実施したという。どんな場合でもヒューマンエラーは起こりうる。念には念を入れ、よりしっかりした体制と緊張感をもち、公正競馬の確保に万全を期して業務にあたってほしいと思う。
 そのホッカイドウ競馬に明るいニュースが飛び込んできた。
 ダート競馬の祭典「JBC競走」の新たな試みとして、2020年より2歳チャンピオン決定戦の創設が決定した。レース名を「JBC2歳優駿」とし、当面、ホッカイドウ競馬の門別競馬場での固定開催が決まったとのことだ。第1回は20年11月3日(祝・火)、距離1800mで行われる。
 JBC競走は、地方競馬主催者間での持ち回り(18年はJRA京都競馬場で開催)で開催され、クラシック、スプリント、レディスクラシックの1日3レースが行われる。中央・地方のダートの猛者が激突するダート競馬チャンピオン決定戦は、米国のブリーダーズカップに範をとったダート競馬の祭典である。種牡馬所有者団体であるJBC協会が提唱し実現させた経緯もあって、競馬ファンの認知度も高いレースである。以前から、このJBC競走に2歳戦も行うべきとの意見もあったと聞くが、JBC競走開催競馬場と連携する形で、門別競馬場で開催するという。変則ではあるが馬産地としては大歓迎の2歳戦実施となった。
 ホッカイドウ競馬は、関係者の努力とインターネット投票の好調な売り上げもあって、18年度まで6年連続の黒字決算となり、廃止寸前まで追い込まれた時代から見事に立ち直ることができた。一方で、門別競馬場はコースこそ地方競馬最大級のコース形態を誇るが、スタンドなどは周辺地域の人口を考慮した大変小さなもので、収容能力は全国一低い競馬場である。JBC競走3レースをホッカイドウ競馬が主催者として完全実施するには解決すべき課題が多過ぎるが、他場と連携し、ホッカイドウ競馬のアピールポイントである2歳戦だけを本場で行うのであれば、十分開催は可能だ。しかも能力が高いと評判のホッカイドウ競馬の優駿が、地元開催で出走できるとなれば、大きなアドバンテージも見込め、中央競馬の優駿たちとも互角に戦えるのではないだろうか。
 実際の開催にあたっては、必要な施設整備も行っていくのだろうし、これから詰めるべき課題も多いだろうが、ぜひとも「JBC2歳優駿」を成功させてほしいと思う。

 門別競馬場では、2歳馬の競走能力・発走調教検査(能検)も3月14日より始まった。初日の一番時計は、今年の2歳新種牡馬・カレンブラックヒルの産駒が記録した。この時期の能検は種牡馬人気を左右する。私の会社にも早速カレンブラックヒルの種付け申し込みが入った。続く21日の一番時計はエピファネイア産駒、28日はマジェスティックウォリアー産駒と、奇しくもすべて今年の2歳新種牡馬の産駒が一番時計をマークした。ある意味、関係者の熱い意気込みも、能検の時計に大いに関係しているのだろう。

 昨年の大失敗を糧に、今年の開催に臨むホッカイドウ競馬。ファンの信頼を取り戻すには、質の高いレースを提供し、愚直に日々競馬の面白さを伝えていくしかない。20年のJBC2歳優駿も見据えて、ホッカイドウ競馬の新年度がいよいよ始まる。



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