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馬産地往来

2009年2月1日

現役セール出身馬が大活躍

新生・道営競馬振興の原動力に

後藤正俊

 昨年11月に門別競馬場で開催されたホッカイドウ競馬トレーディングセールの取引馬が目覚しい活躍をしている。 昨年のセールは63頭の上場で落札が19頭、 売却率は約30%、 平均落札価格は551万円。 19頭の取引馬のうち4頭は100万円以下の 「捨て値」 での取引だったし、 上場馬の大半は三石・中村畜産所有の 「モエレ」 軍団だったように、 セールとしての成熟度、 認知度はまだまだ低い。 だが日本で唯一の現役馬セールが成長していけば、 今後のサラブレッド流通を大きく変えていく可能性を秘めている。
 昨年の取引馬のうち、 JRA転入初戦の1月18日の中山・京成杯 (GIII) で3着となり3連単で波乱を演じたモエレビクトリー (牡3歳、 父ゴールドヘイロー) は、 このセール2番目の高値となる1100万円で取引された馬。 ホッカイドウ競馬での成績は10戦4勝。 北海道2歳優駿は8着で重賞勝ちはなかったが、 最後のディクタット賞ではエーデルワイス賞勝ち馬アンペアを退けており、 その能力は道営トップクラスだった。 ホッカイドウ競馬時代に出走したすずらん賞 (8着) に続く2度目の芝レースでいきなり重賞3着と結果を出したことで、 今後のクラシック挑戦が大いに楽しみになってきた。
 1月25日の中山・若竹賞で2着となり、 こちらも馬単10万馬券、 3連単131万馬券の立役者となったモエレオフィシャル (牡3歳) もゴールドヘイロー産駒で、 500万円での取引馬。 ホッカイドウ競馬では盛岡に遠征した南部駒賞も含めて8戦2勝。 特別勝ちもなくあまり目立った馬ではなかったが、 JRA移籍2戦目、 初の芝のレースで大変身を見せた。 ケイアイライジンにゴール前で鼻差差されてしまったが、 積極的な先行策でこれだけのレースを見せたのだから能力、 芝適性はかなり高い。
 セール最高価格の3000万円で取引されたモエレエキスパート (牡3歳、 父マジックマイルズ) はJRA転入初戦の京都・シンザン記念 (GIII) では10着に敗退してしまった。 だがホッカイドウ競馬時代に7戦4勝、 クローバー賞を勝ち、 札幌2歳S3着と芝実績は十分だし、 ダートでも北海道2歳優駿2着と芝・ダート兼用の強さを見せていた。 今後の巻き返しは必至で、 クラシック路線、 ダート路線のどちらに進むにしても、 GI級の活躍をしてくれそうだ。
 活躍馬はJRAだけではない。 南関東では1月14日の浦和・ニューイヤーCでモエレエターナル (牝3歳、 父ゴールドヘイロー) が重賞制覇。 同馬は同セールで牝馬最高の630万円で取引されていた。 ホッカイドウ競馬では5戦2勝だったが、 南関東移籍初戦の全日本2歳優駿 (GI) では大きく体重を減らしていながら5着に大健闘。 2戦目のニューイヤーCも、 さらに体重が減っていて決して本調子ではなかっただろうに、 豪快なまくりを決めた。 また1月22日の川崎・桃花賞では410万円で取引されたハニービー (牝3歳、 父イーグルカフェ) が3着になり、 3歳牝馬重賞路線に名乗りを上げた。
 取引された馬のなかには冬季間を休養に充てていてまだ出走していない馬も多いが、 それでも1月末現在で早くも5頭がJRA、 南関東でオープン級の活躍をしているのだから、 その効率の良さは通常のセリ市やトレーニングセール取引馬とはケタ違いの数値といえる。 今年のホッカイドウ競馬2歳世代のレベルが極めて高かったことを改めて証明しているが、 これだけ目立った活躍を続けていれば今年のホッカイドウ競馬トレーディングセールの注目度が一気に高まることは間違いない。
 ホッカイドウ競馬は09年度から、 馬産地主導の新組織として生まれ変わった北海道軽種馬振興公社が業務を遂行する。 いままで以上に 「馬産地競馬」 の特色を生かした競馬運営を行っていくことになる。 この現役馬セールが発展していけば、 ホッカイドウ競馬の新しい存在意義にもなっていく。 セールでの取引を目的としてハイレベルな2歳馬がいままで以上に多くホッカイドウ競馬でデビューするようになれば、 ファンにとってもより興味深い競馬が行われるようになるはずだ。

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